取り扱う技術的課題とは③ 技術シーズ側からみた「ターゲットとは」
一方で、技術力をもっている技術シーズ側からみた、本サービスが提供できる価値およびターゲット像は以下となります。
- 特定領域については、高い技術力をもっている中小企業・個人
- 自分たちの技術力を生かした仕事・顧客が十分になく、そのような仕事・顧客をもっと増やしたいと考えている
- まだ十分に高い技術力をもっている存在として認知されておらず、自分たちの能力をアピールできる実績を作りたい
また、下記のような人たちも本サービスを活用してメリットを得られる存在であり、本サービスのターゲットのひとつと考えています。
- 大企業の研究開発組織で、特定技術分野について最先端の高い技術力をもっているものの、自社の事業では、その高い技術力を生かせることができていない
- そのため、その技術力を生かすことのできる事業分野・技術の適用方法を見つけ出し、自社内の事業部門に提案したいと考えている
- そのいっかんとして、当該技術を使って実際に売り上げをあげて、当該技術の有効性を事業部門に示したいと考えている
いずれも、技術を媒介する組織や企業を介したプロセスからは十分や結果が得られていない状況にある企業・組織・技術者となります。
取り扱う技術的課題とは② 技術ニーズ側からみた「ターゲットとする課題とは」
技術的な課題に困っていて、業務を委託してくれる「技術ニーズ」側からみた、本サービスのターゲットする課題とは、以下のような課題です。
- 自社の保有するコアの技術分野からはずれた技術領域における課題
- 日技術系の企業が、技術開発も必要な新製品やサービスを作る際に、直面とする技術課題
- 常時は必要とならない技術分野での、課題解決のためのちょっとしたアドバイス・コンサル
つまり、常時必要となるわけではないので、社内外かかわらず体制として維持して、その技術分野に対応できるようにしておく必要性がないものの、たまには発生する「対応が必要となる技術的な課題」です。
日常的な生産業務や間接業務においても発生し得ますし、新製品の開発などにおいても、発生し得るものです。
取り扱う技術的課題とは① マッチングさせようとしている業務
本サービスで取り扱うことを想定している技術的課題は、主にすこし難しい技術課題のスポットでのコンサル・サポートです。従って、一般的にも「時間単価が高い業務」とみなされる業務であり、クラウドソーシングは価格が安いというイメージとは異なり、十分に高い技術力に見合った高い時間単価での契約が成立するサービスを作ることを目指しています。
ただ、単価は高くとも案件金額としては、1万円、10万円等というそれほど大きくない金額をターゲットレンジと考えています。なぜならば、想定している委託業務が、あるシステム開発全体を依頼するというものではなく、本来は既存の業務体制の中で対応するつもりの範囲内に予想していなかった技術的な課題が発生した際の、そのスポットの課題解決のみの業務だからです。
本サービスのターゲットとする業務は、以下のような、いろいろなタイプはありえますが、いずれも、もともとの業務体制の中で対応しようと思っていた業務範囲の中で、想定していなかった課題が発生して困っている状況をスポットで解決してほしいという依頼業務となります。
- ソフトウェアやIT系のツールがうまく動作しない
- 業務用のシステムを開発していて、所定の性能がなかなか出ない
- 特定用途の特殊な金型の加工において必要な精度がでない
サービスの特徴と優位性
本サービス・事業の特徴とこれまでの既存の各種サービスと比較しての優位性を、下記の観点から、順に説明していきます。
- 取り扱う「技術的課題」とは
- サービス内容
- ビジネスモデル
- 競争上の差異優位性の源泉
本サービスは、一種のクラウドソーシングのサービスですし、クラウドワークスやランサーズでも、技術業務は取り扱っていますが、それらのサービスではうまくマッチングが機能していない「業務」を取り扱うことを考えています。まずは、本サービスで取り扱う「技術課題」とは何か、どこが既存のサービスで取り扱っているものと違うのかを説明します。
次に、本サービスの具体的な内容を説明します。サイトとしてどのようなページ構成となっていて、どのように利用してもらうことができるものなのかを説明します。
さらに、本サービスのビジネスモデル、どのように売り上げをあげることを想定しているかを説明したのちに、最後に、本サービスの競争上の優位性の源泉についてふれたいと思います。
起業動機⑧ 事業の全体像
つまり、社会的な背景として、Open Innovation等の技術業務の外部委託が必要な世の中となり、クラウドソーシングなど企業の業務の外部委託の動きも出つつあるものの、まだまだ拡大の余地がある現状を中で、専門性を必要とする「技術的な課題」に特化したクラウドソーシングのサービスである、オープンなプラットフォームを立ち上げようとするものです。
前述の通り、技術業務は、いろいろな技術分野に分かれてはいるものの、技術業務全体では大きな市場規模をもっており、技術的な課題に困っているというのはさまざまな場所で頻繁に起きているニーズです。10年強で、年間1,000億円の技術業務の外部委託を仲介するオープンなプラットフォームを作り上げることを目指しています。
起業動機⑦ 新しい時代の電話帳広告
技術のニーズとシーズをダイレクトにつなぐWebのオープンなプラットフォームとは、新しい時代の電話帳広告のようなものだと思っています。困ったときに連絡するべき「業者」を調べることのできて、しかも課題の解決策の募集もすることのできる、進化した電話帳広告です。
本プラットフォームは、技術を必要としているニーズ側と技術をもっているシーズ側を効率良くマッチングさせることがコアバリューです。クラウドソーシングとして、課題の解決策の募集もできて、それをみた技術のシーズ側から解決策の提示もできるとよいわけですが、課題解決のために必要としている技術分野に強みのある企業・個人を探すこともできるとよいですし、技術のシーズ側からどのような過去実績があるかアピールできるような技術分野別の企業一覧がある形態がよいかと思っています。
起業動機⑥ 技術力のある中小企業に対してもメリット
このようなすこし難しい技術的な課題を解決できるオープンなプラットフォーム、技術のニーズとシーズをダイレクトにつなぐ仕組みができあがれば、企業の研究開発などの技術業務の効率化をはかれるだけでなく、特定分野に強みをもつ中小企業に対しても大きなメリットがあります。
多くの中小企業は、特定分野に対して高い技術力をもっていて、その分野には実績・経験をもっていても、その企業規模が小さいことにより、なかなかその高い技術力や実績が認知されないということはよくあります。企業規模が大きくないわけですので、実績があるといっても誰でも知っているような件数ではなく、メディアへの露出もほとんどしていなかったりするためです。
さまざまな技術分野に分かれている技術業務について、技術のニーズとシーズをダイレクトに効率良くマッチングできる仕組みができれば、そのような特定分野については高い技術力をもっている中小企業に対しても、その得意分野での高い単価での業務受注をより可能とする、社会的な意義も高い側面をもっていると思っています。